LCDモニター修理 二題


仕事の関係で、「壊れて買い換えたのでいらない」といった理由で映らなくなったモニター(に限りませんが)をもらってくることが時々あります。大抵は古いし映らないのでそのまま捨ててしまえばいいのですが、時としてちょっとしたことで直る場合もあるし、故障の原因を調べてみるのも面白いというのもあり、趣味の種としてもらってくるのです。もちろん仕事で「修理できない?」と訊かれる事はあるのですが、私は時間で仕事しているので、直っても直らなくてもそれなりの費用を請求することになるから結局早くて確実だし保証も付いてるので新品を買った方が良いですよという話になることが多いのです。

前置きはこれくらいにして、映らないモニターをいつまでも持っていても仕方ないので捨てる決心をするまえに故障箇所を調べてみます。今回は2台調べてみました。

お題1のモニターはフィリップスの170c4(17型SXGA)です。

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筐体のプラスチックも色が変わっていて結構古そうです。製造ラベルを見ると2003年8月なのでもう10年以上前の製品ですね。症状としては「時々映らなくなる→時々しか映らなくなる」ということで電源スイッチを含め押しボタンが全滅でした。多分コントロール基板のどこか壊れているんだろうなーと思いつつ分解してみました。スイッチ類はサブ基板になっていてタクトスイッチが使われています。念のためスイッチの導通を調べてみるとなんと7個のスイッチ全部が接触不良を起こしていてボタンを押してもオンになりません。10年たっているとはいえ、使用頻度の違うスイッチが全滅というのは意外でした。ひょっとしたらスイッチのロット不良だったのかも。

使っているタクトスイッチは外観と寸法などからアルプス電気のとコンパチだと見当をつけて日本から取り寄せました。部品としては1個63円なり、合計441円。実際には送料やらなんやらでこの値段のとおりにはならないですが、手間を除けば10ドル未満ですね。

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部品が届いたら古いスイッチを取り外し新品のスイッチをハンダ付けします。修正無しでピッタリと交換できました。そして元通りにスイッチ基板を押し込んで修理完了。とりあえず安定して動作しています。10年選手とはいえまだまだ使えそうな画質です。これで捨てるのは大分先になりそうです。

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お題2のモニターはLGのL1952T(19型SXGA)です。

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製造ラベルを見るとこちらは2006年7月製造です。前のPhilipsのモニターよりは新しいですが、それでも7年も前のモニターです。症状は全く画面が出ず、ということでした。ともかく開けてみないことには話が進まないので開けてみようとしますが結構嵌め込みがきつくて苦労しました。ネットで調べても筐体の爪をこわすことなく外すのは至難の業のようです。私も何箇所か爪を壊しつつ筐体のプラスチックを傷つけつつ何とかベゼルを外しました。

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中身を見るとこれが製品?という感じのテープ止めが目立ちます。誰か以前に開けた?とも思いましたが筐体に開けた傷は無かったし、止めてあるテープも一般市販では手に入りにくいものなのでこれがメーカー仕様なのでしょう。写真は私がテープを剥がして貼り直したので汚くなっていますが、元もそんなに違いはありませんでした。このテープ何か懐かしく既視感を感じましたがきっと気のせいでしょう。(笑

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パネル背後の金属ケースを裏返すと電源とビデオ周りの回路が見えます。その中で電解コンデンサの頭が膨らんでいるのを発見。

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左の写真の中央のピントの合った電解コンデンサが他の3つと比べて膨らんでいます。右の写真は取り外して見たところです。周囲に液漏れの跡らしいのは見つかりませんでしたが長時間にわたって少しづつ蒸発したのでしょう。ネットで調べてみるとLGのこの手のモニターは電解コンデンサの故障が多いみたいです。

交換用の電解コンデンサも品質とか気になるので品番が明確に指定できる日本の通販で高リップル対応のを入手しました。ちなみに1個84円。

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上の写真は電解コンデンサを交換した後です。見た目の電解コンデンサのサイズがオリジナルよりも小さいですが耐圧容量は同じ16V1000μFですし比較的高性能のものなので多分大丈夫でしょう。本来ならリップル電流測定して寿命マージン考えて電解コンデンサの型番指定までしたいところですが選択肢に限りがあるのでこれで良しとしました。

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元通り組み立て直してテストしてみると無事に復活しているのが確認できました。これもまたしばらくは使えそうです。

以上で今回は2台(二題)の修理に成功しましたが、時間と手間(上ではさらっと書いていますが、部品の入手に2週間以上かかっています)を度外視すれば古いモニターも結構な確率で修理可能ですね。

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